過去問をいつ始めるか?は、「科目による」

よく問い合わせのある

『過去問の進め方はどうしたらいいか?』

という質問に今日は答えたいと思います!

特に一番多いのが

『過去問はいつからやった方がいいですか?』

という質問です。

この質問に対していつも、

『科目による』と答えています。

以下、詳しい”ぼくの”考えを

お伝えしていきたいと思います。

目次

算数の過去問について

難関校などの問題を見てもらえば分かりますが、

大人が見ても相当難しいです。

大人であれば

・読解力もそれなりにあり、

・どこかで数学や算数を学んだ経験

もあるでしょう。

そして頑張れば、

それを組み合わせることにより、

理解が出来ると思います。

しかし、

基本的に小学生の子たちは、

“算数に初めて出会っている最中”

ということを忘れてはいけません。

大人であれば、記憶にかすかにある

「だいたいこんな感じかな?」が

小学生にはありません。

だから“知らないものは知らない”のです。

算数は

“過去問を9月以降に解き始める”

というのが

一般的に浸透しているセオリーかと思います。

こちらにぼくも賛成します。

それは上述のように、

“小学生にとっては全く知らない算数という物事”

の基礎が固まって無い段階で取り組んでも、

“砕け散って終わるだけだから”

ということです。

なので、

基礎や各単元の解き方などを

しっかり定着させた上でこそ、

過去問という応用問題、

(つまり基礎と基礎を組み合わせた問題)

を解くと

・自分に足りないことが分かる

・適度な挫折感を得ることが出来る

こうして実力を測ることが出来ます。

この作業をあまりにも早いうちからやりすぎると、

明らかな実力不足で適正な効果が得られない

という事態が発生します。

例えば、始めて1年くらいのアマチュアボクサーが、

プロボクサーに試合を挑んでボコボコにされ、

“ただの挫折感”を味わって、

「もう怖いよ〜」となるようなイメージでしょうか。

(普通はそのような試合は組まれないですし、

危険なので組まれたとしてもプロ側が配慮します。)

もちろん

“世界を知る”という意味ではいいかもしれませんが。

こればかりは焦って先取りしても、

適正な効果を得られないとぼくは考えています。

なのでやはり算数に関しては、

塾で基礎や各単元の履修が終わり、

一通りの復習も終わる頃の

9月くらいがbetterであると考えています。

国語

国語の過去問に関しては、

「人による」と考えています。

これはどういうことかというと、

女の子を中心に、結構な割合で、

・本が好き

・文章が好き

という子がいます。

そういう子は、”天然の英才教育”により

読解力が身についています。

本を読んだり文章を読解する際に必要なのは、

おおよそ

・語彙力

・要約する力

・イメージ力、想像力、妄想力

・世界に没入する力

・全体像を把握する力

・文章間の繋がりを理解する力

・背景知識力

この辺りが挙げられると思います。

本が好き、文章が好きという子は、

小学生ながら、

大人の文章の読み方と全く変わらない読み方を

自然と体得しています。

(自分もこうでありたかった…笑)

ぼくは今大人になり、

受験でだけでなく社会人生活の中で

様々な文章に触れ

読み方のノウハウをまとめ上げたり、

伝わる文章を書く訓練をしてきたりする中で、

文章というものの扱い方を体得し、

「文章の読み方はこれがベスト」

という知識を持ってして語っています。

(もちろんぼくの考えが絶対とは考えていません)

しかし、

そういう読解力を体得している子たちは、

こんな大人の綺麗にまとめた考えなど

何も考えずに(笑)

自然と完璧な読解をこなしており、

「あれ!教えることがない!(笑)」

となる子がたくさんいます。

音楽の分野で言えば、

天才ピアニストや

絶対音感が当たり前に備わってる子に似ています。

「今のコップ置いた音、『ファ』だよね。みんななんで分かんないの?」みたいな(笑)

教えることは実際は沢山あるのかもしれませんが、

こういう子に対してはあえてあまり教えず、

ひたすら「すごーい!すごーい!」と応援しまくって、

本人に「それは才能なんだ」ということを

自覚させる役割に回ろうとしています(笑)

そういう子は、教えなくても勝手に伸びます。

勝手に法則見つけてきます(笑)

せっかく天然記念物なのに、

大人のこびりついた知識を与えたくない(笑)

ご依頼がどうしても国語という場合以外は、

しれっと他の科目を伸ばそうとします(笑)

こう言うと、

「いや、甘い!文章を読む力と問題を読む力は別だ!」と怒られてしまいそうですが(笑)

彼、彼女らは“読解力”があるのです。

だからこう伝えます。

「いつも文章読むの慣れてると思うけどね、

“問題文や設問”も同じ文章だよ。

しっかり粘って読もうね〜」と。

すると「やべっ。たしかに、文章を読書して、スタミナ尽きて問題適当に読んでた」みたいな顔をしてくれます(笑)

そのたった一言で、

ちゃんと問題文まで読む癖を身につけてくれると、

満点を取れるようになった!

という事象を多く見てきました。

「問題文や設問をちゃんと最後まで読みなさい」

↑なんの知識もない人でも言えそうな言葉だし、

これだけで変わるなんて、

胡散臭い魔法のようですが(笑)

ぼくは相手を見て、科学に裏打ちされた教育法での

言葉がけを行うようにしています。

「問題をちゃんと最後まで読みなさい。あんたはいつもケアレスするんだから」昔よく母親に言われてたな〜(笑)余談でした。笑

ということで、

“読解力がある子”に関しては、

過去問は早く取り組んだとしても

しっかり身につけることが出来るので、

ぜひ早期に過去問に着手して、

「志望校はこのくらいの難易度の文章が出るのかー」

といったところを体感してもらえればと思います。

“読解力のない子”に関しては、

算数と同じで少し待ってください(笑)

きっと嫌になっちゃいます(笑)

社会

社会に関しては、ぼくの意見強いです(笑)

どのご家庭にも

「とにかく早くやってください!」

とゴリ押ししています(笑)

賛否両論あると思いますがすみません(笑)

みなさんもご存知かとは思いますが、

社会って、

歴史にしても

地理にしても

公民にしても

教科書やテキストがとにかく綺麗に分かりやすく

まとまっているんです。

歴史なら、時系列で

地理なら、各地方毎に

公民なら、国会→内閣→裁判所…と

大きなテーマに分けられ、

整理され、順番に並べられています。

基礎を固めるときは

これが本当に役に立ちますし、

ぼくは今でも小6の時の、

四谷大塚の歴史の教科書のページが

記憶にこびりついています。

それくらい分かりやすく、

見やすくまとまっています。

ですが、”分かりやすい”というのはこの世の罠…(笑)

入試では

その暗記した知識を複雑に組み合わせた問題が

問われるのであり、

特に難関校の入試は、

簡単な記憶だけじゃつっぱねられる

“ちゃんと細かいところも記憶から引っ張り出してね”

“その暗記した内容ちゃんと意味わかってる?”

ゲームです。(笑)

教科書の全てのページを東大生のように、

フォトグラフィックメモリー(※1)

ができればいいのですが

ほとんどの子はそういうわけにはいきません。

であれば、

ゲームの敵の出方を知る必要があります!(笑)

社会の学習が一通り終わった段階で、

過去問に着手すれば、

「どういう風に出題されるのか?」が分かり、

“危機感”を持って、

・テキストとは違う流れで単語を覚える

・細かい部分も覚える

などということが出来るようになります。

よく叫ばれている話ですが

特に今、

多様性やグローバル化・ネット社会になり、

以前の、”暗記が大事”な時代から、

“暗記した知識を使い、

どのように自分の考えを表現できるか?”

という時代に変化しています。

それと共に、

各学校や教育機関は

インプット型教育(知識を入れる)ではなく、

アウトプット型教育(知識を出す)

変化せざるを得なくなっています。

だからこそ入試問題も

ただ暗記を頑張った生徒ではなく、

繋がりを理解して、自分なりの

考え方が伝えられるような子を合格させるような

問題構成になっています。

ぼくが小学生で受験した頃はまだまだ

教科書にある単語を暗記しているか?

問われるのがほとんどでしたが、

今は

・暗記に加えて読解する問題

・記述問題

がここ数年で本当に増えてきました。

これに対応するためにも、

早く過去問に着手し、

暗記したものを活用していくという

勉強方法に切り替えてもらいたいと考えています。

※1.

フォトグラフィックメモリーとは、一度見たものを非常に詳細に、まるで写真のように記憶する能力のことを指します。例えば、本のページを一瞬見ただけで、その内容をほぼ正確に思い出せるような人がいるといわれています。ただし、科学的にはこの能力が実在するかどうかはまだはっきりと証明されていません。また、フォトグラフィックメモリーが本当に存在するとしても、それを持つ人は非常に少ないとされています。一般に、フォトグラフィックメモリーは、普通の人が持っている記憶力をはるかに超えたものとされています。

まとめ

以上、

『過去問をいつから始めるか?』

という質問に対して、

ぼくなりの考え方をお伝えしてきましたが、

これは十人十色、塾や家庭教師によっても

言うことがバラバラだったりすると思います。

例えば、早◯アカという塾では、

“過去問をギリギリまで解かせない”というスタンスを取っているようです。

それはなぜかというと、

学習の効果を最後に感じさせるため、

と聞いたことがあります。

この方針は、

ぼくの意見とは結構離れている気がします。

どちらが良いのとははっきりは言えません。

そのような問題なので、

この辺りは親御さんの判断もかなり難しいと思います。

しかし、このような”難問”を

親御さんが検討し、出した答えというのは

きっとそのご家庭にとっての正解だと思いますし、

「子供も同じように難問も取り組まされているんだ」

と思っていれば、

出来るだけいい決断をしようと頑張れたりしますよね!

そういう意味で“親子二人三脚”

「受験という人生の大きなコンテンツを

楽しんで行って欲しい」

とぼくは考えています。

それではまた。

ぼくは当たり前に

生徒さんとは仲良くなりますし、

親御さんとも相当仲良くなります。

モチベーションや気持ち、状況なども

察知することをとても大事にしています。

一方、ぼくが指導で大事にしているのは

通り一辺倒な指導ではなく、

その生徒さんの成績を上げるために

“本当に必要なこと”を見抜いて、

毎回アレンジして指導をすること。

同じ生徒さんでも

時期によって、気分によって

やるべき内容は変わってくると思います。

自分も変化して成長して、

生徒さんにも変化して成長してもらう。

これがポリシーです。

授業のご相談だけでなく、

受験のお悩み相談なども随時受け付けております。

お気軽に連絡くださいませ。

takao.katakawa@gmail.com

090-9311-0379

素敵な出会いをお待ちしています。

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