ぼくが考える【附属校】と【進学校】のメリット・デメリット

本日は

『【附属校】と【進学校】どちらがいいか?』

というよく頂く質問について回答いたします。

※大学附属校という想定で書きます。

ちなみに家庭教師をしていて、

この質問は

『一応質問してみるけど、どちらにするか、

“何となく心の中では決まっている”』

というパターンが多いような気がします。

殆どの場合、

その直感に従って頂いて問題無いかなと考えております。

なので今日は、

「【附属校】と【進学校】どちらがいいか」

ではなく、

「【附属校】と【進学校】のメリット・デメリット」

について

“ぼくなりの考え”をお伝えしたいと思います。

目次

附属校のメリット

1.大学への受験勉強が無いため、幅広い勉強をする時間がある

受験勉強無しで大学進学が出来るというのは、

だれもが考えつくところかと思いますし

これが一番大きなメリットになります。

もちろん

留年制度がある学校も多く存在しているため、

“何もせずだらけていて大学にいける”

という甘い考えは捨てるべきですが、

定期テストをしっかりクリアしていけば、

順当に大学へ進学することができます。

そのため学校側は、

授業カリキュラムも受験勉強にフォーカスを当てる必要が無く、

・思考を深くするような授業

・個性を磨くような授業

つまり

“暗記ではない授業内容”が多い印象があります。

思考力を問う問題が増えて来たとはいえ、

とにかく入試・受験には暗記が必須なので、

進学校では暗記の分量が必然的に多くなります。

しかし附属校はその分量が少なく、

特にハイレベルの附属校などでは、

学校の授業はパッと終わらせて

弁護士資格・行政書士資格などの資格習得に

時間を充てるという、

先を見据えた行動をしている子も

数少ないですが実際にいます。

2.一生モノの仲間ができやすい

進学校が充実していないわけではありませんが、

例えば、附属校の方が

・行事が多い

・部活に集中できる など、

受験勉強に充てる時間が無いからこその

充実した時間・体験を得ることができます。

また、進学校だと

「結局大学受験の時に、ライバルになるから」

ということで友人関係も深入りしすぎない

という人間関係模様もあったりするようです(笑) 

トップ層の話ではありますが(笑)

その点、附属校は

「最終的に同じ大学という進学先に行く”仲間”」

という気持ちで接することが出来るでしょうし、

確実に一生モノの友人が出来やすい

という点があります。

大学に入っても結局中高の子と一緒にいすぎて、

残念ながら大学から入ってきた外部生の

友人が出来にくいという傾向もあります(笑)

附属校のデメリット

1.入試や受験という”試練”を経験できない

大学受験・高校受験という

人生の中で数回訪れる“試練”を経験しないことは

人生にとってマイナスになる可能性があります。

附属校出身(内部生)で、

大学へトップであがる子は

御多分に洩れずとにかく“要領が良い”です。

だから、

大学に入っても成績はトップをキープしますし、

“遊びながらきっちり勉強をする”

その生き方を完全に体得しています。

だからこれはオールOKかと思います。

※外進組は、受験で燃え尽きて

大学を遊び倒して終わるのが日本は多いです(笑)

ですが、内部生の下位の子たちはどうかというと、

・受験など心を入れ替えないといけない瞬間も無い

・日々の学習はもちろん日々の生活習慣もぐちゃぐちゃ

という感じでダメダメになっていきます。

こうなると大学進学にあたって

希望の学部に行くなんてもってのほか、

さらに悪いと「留年」や「退学」という

2文字もついて回ってきます。

そしてそれを防ぐために結局、

塾に行ったり、家庭教師を雇ったり….

本人も親にも負の連鎖が起きます。

2.大学進学だけが目的になり本当の個性を狭める可能性

時代変化の流れもあり、

受験勉強以外の個性を磨くような授業を

用意し始めている附属校が

どんどん多くなってきています。

しかし結局のところ、進学先は大学であり、

周りも基本的にその道に進むので、

“本当の個性を狭めてしまう可能性”

大いにあり得ます。

分かりやすい例で言えば、

ほとんどの附属校には医学部がついていません。

ついていたとしても入れるのは本当に一握りであり、

“外部受験より難しい戦い”と言われる狭き門です。

すると附属校に入った瞬間に、

“今は思わないけど数年先に「やっぱり医者になりたい」となった時の想い”は実現不可能になります。

仮に医学部がある附属校でも、

“実際に医学部に入るような子や家庭”は

入学した瞬間から勝負を仕掛けているので、

後で巻き返すのは不可能に近いです。

また珍しい例かもしれませんが、

最近では主流になりつつある<起業>などを

目指すハングリー精神がある生徒は少ないイメージです。

受験勉強をしなくてもいいからそういう時間に学生生活を使うという子がいる気もするのですが、

附属校の生徒はどちらかというと

「まずは大学に行くこと」が

良くも悪くも目標が具体的に目の前にあるので、

そちらに流れているでしょう。

または芸術分野なども同様で、

もちろん”美大などを他大受験する”

という選択肢もありますが、

“大学進学を捨てて他大受験する”

というリスキーな選択が出来る生徒は

あまりいないと思います。

進学校のメリット

1.子供の能力が開花した時に幅広い可能性をとっておける

家庭教師をやっていて思うのは、

“子供の成長は無限大であり予測など出来ない”

ということです。

とんでもなく勉強が出来なかった子が、

全科目ではなくともまずは

1つ、2つと、何かの科目に興味を持ち出し、

いつの間にかそれを深めだす

ということがあります。

このように

「勉強が苦手だったけど、何年か後に好きになった」ということはザラにあります。

そうなってくると、

・瞬間的な記憶力が上がったり

・読解能力が目に見えて上がったり

・数学的思考能力や論理的思考能力が驚くほど短期間で上がったり

大人では考えられない成長スピードを

目の当たりにすることが多々あります。

親の意向としては

「早めに安心したい」というところで

附属校に入れる方が多いですが、

そこは実は、

本人の人生の幅を狭めている可能性があります。

※もちろん国立大出身のご両親のご家庭などは、

そもそも選択肢として

進学校しか考えていないというご家庭が多いです。

2.入試・受験という競争体験や成功体験を若いうちに経験できる

学校のテストや模試が”練習・練習試合”とすれば

入試というのは”公式戦・全国大会”のようなもの

かもしれません。

その入試・受験で結果を出せた時の自信や体験は、

本当に何にも変え難いものです。

また、特に日本はまだまだ学歴社会なので、

周りの見方も一気に変わったり、

人生を大きく変えられる可能性があります。

もちろんマメな子であれば、

計画通りに入試に合格し、

家族や周りの人を喜ばせることもあります。

いずれにせよ、

沢山の時間を費やし、

長い期間の鍛錬や我慢を経て挑み

物事に成功する経験が出来る可能性を

残しておくことは、

進学校の一つメリットになると思います。

もちろん附属校に入るためにも、

中学受験や高校受験を経験します。

なのでこういった競争を乗り越える喜びは

そこでも知ることが出来ると思います。

しかし、大学受験はやはりレベルが違います。

・科目の多さ

・問われる問題の深さ

・規模感など

スケールの違いがあります。

「中学受験、高校受験、大学受験、

一体どれが一番難しく、どれが一番お得なのか」論争はありますがそれはまた別の機会に。

進学校のデメリット

1.挫折を味わい人生に支障をきたす可能性がある

競争があることのメリットを上記書きましたが、

逆にデメリットもあり、

大学受験をキッカケに

“今後拭えない挫折感”を感じてしまう可能性

もあります。

特に「進学実績第一」のような学校だと、

「難関大に行くことが善」とされ、

難関大に行くことが人生の目的となり、

・受験でいい大学に合格した人は勝者

・受験でいい大学に不合格した人は敗者

という二分論が

いつの間にか刷り込まれる可能性もあります。

浪人もありますので長期的に踏ん張り

乗り越えることが出来ればいいのですが、

不合格だった場合は、

たかが勉強で、長い人生の中の

早いうちに自信を失う可能性もあります。

一番タチの悪いのが“頑張ったのに失敗した”

というケースです。

それは今後、

大学生活のうちにもしくは社会人になってから、

辻褄合わせが出来るまでは

自己肯定感が低くなる可能性もあります。

またさらに先の話にはなりますが、

大学3〜4年から始める就職活動において

“学歴フィルター”なるものがあり、

※序列はつけたくありませんが※

偏差値の低い大学やFランと呼ばれる大学では、

“行きたい企業・大手の企業にそもそも就職が不可能”

になるという構造的な実態もあります。

2.結局進学校の月謝に加えてお金がプラスでかかる可能性がかなり高い

進学校に通いながらも、

課外の勉強サポートを受けている子は

90%くらいいます。

内訳としては、

近年通塾などは減少傾向にありますが、

通信教育やWebでのサブスクなど、

結果、進学校に月謝を払っている以上に

コストはほとんどの家庭にかかっています。

「進学校に入れたのだから、

受験勉強の面倒は見てくれるだろう」は

完全に甘いです。

いくら面倒見の良い学校だったとしても、

結局“周りが課外サポートを使う”ので

一人でもくもくと自習というのは

相当に無理がありますし、

この世の中、

進学校+課外サポートが当たり前になっており

それ相応の学力に全体値が上がっていくので、

そこを出費をケチってうまく切り抜ける

というのは無理な可能性が高いです。

まとめ

何事にもメリット・デメリットがあります。

今回書いたように

【附属校】と【進学校】もそうです。

高校受験ならまだしも、

中学受験では子供本人は、

“将来こうしたい”が無いのが当たり前で、

あったとしてもそれは、

親が言ってるからいつの間にかそうなっている

というのが実際のところかと思います。

そのためにも、

“ご両親のやらせた方向”

“子供の適正”

の両面をしっかり検討し、

志望校の選定を行なっていくといい結果が出ると思います。

またそういう決断をすれば本人も

そのための勉強を頑張るという流れができると思います。

他にも何か聞きたいことなどがあれば、

ぜひ、遠慮なくご連絡ください。

ぼくは当たり前に

生徒さんとは仲良くなりますし、

親御さんとも相当仲良くなります。

モチベーションや気持ち、状況なども

察知することをとても大事にしています。

一方、ぼくが指導で大事にしているのは

通り一辺倒な指導ではなく、

その生徒さんの成績を上げるために

“本当に必要なこと”を見抜いて、

毎回アレンジして指導をすること。

同じ生徒さんでも

時期によって、気分によって

やるべき内容は変わってくると思います。

自分も変化して成長して、

生徒さんにも変化して成長してもらう。

これがポリシーです。

授業のご相談だけでなく、

受験のお悩み相談なども随時受け付けております。

お気軽に連絡くださいませ。

takao.katakawa@gmail.com

090-9311-0379

素敵な出会いをお待ちしています。

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